リノベーションした納屋の2階で楽しむワンフロアライフ

リタイア後は平屋で暮らしたいと考えていたO様。お兄様と姪御様のご家族が暮らす実家の敷地内に平屋を建てることを相談したところ、改修を検討していた納屋の活用を打診されました。1階を集まりにも使える和室に、2階をワンフロアで暮らせる住まいに変えるプランを考えてリフォーム会社を調べ、トータテリフォームセンターのHPからの問い合わせを経てご依頼くださいました。

築約60年の納屋をセカンドライフの住まいに
施主のO様と、母屋に住む姪御様のご家族

どのようなリフォームを依頼されましたか?

築65年以上の母屋に併設した納屋で、やはり60年くらい前に2階建てに増築して私たちが子どもの頃はここで生活していました。その後、私は仕事で家を出て、兄夫婦は敷地内に離れを建て、両親の他界後は母屋に姪の家族が暮らし始めましたが、納屋側の部屋はほとんど使われていませんでした。
そこで構造の確認と補修、断熱対策、間取りの変更、設備の追加、外壁の塗装など、全体的な見直しをお願いしました。

大きな軒が張り出した立派な屋根の造りはそのまま残し、サッシを入れ替え、外壁を塗装し直しました。
【Before/After図面】

1階に希望されたことは?

数年に一度、持ち回りで近所の集まりがあるのですが、いつも母屋の和室を使っていました。しかし滅多に使わない機会のために広い和室の続き間を客間として置いておくのは、姪たちが暮らしにくいし、将来的には母屋のリフォームや建て替えも検討しているため、離れの1階を和室の続き間にして集まりに使えるようにしました。
もともとは和室を挟んで表側は古い納戸、裏側は車庫になっていましたが、8帖と6帖の和室、お茶などを用意するためのミニキッチン、お客様用のトイレに変えました。床と壁に断熱材を入れ、サッシはペアガラスのサッシに交換。ほとんど開けることのなかった北側の窓は、横長の滑り出し窓に変えました。

1階和室2
1階は落ち着いた和室の続き間に。床の間と仏間を整え、仏壇を母屋から移しました。
掃き出し窓と中連窓は、既存のサイズに合わせてオーダーした断熱サッシに交換。薄いブルーのカーテンはコーディネーターの若林さんの提案。
お客様用のトイレは「明るい雰囲気にしたい」という義姉様の希望で、ピンク色の便器とリトルミイのクロスを採用。

生活空間となる2階へのこだわりは?

ワンフロアでコンパクトに暮らせる住まいにすることを希望しました。ベッド用にロフトを設けたいと考えていましたが、天井高の問題で難しく、代わりに畳の小上がりを提案してもらいました。くつろいだりゴロ寝したりできて、収納も補える良い空間になりました。また階段ホールにウォークインクローゼットを提案してもらったことも良かったです。

3方向に窓がある風通しの良い空間を、寝室兼仕事スペースに。緑のカーテンはコーディネーターの若林さんの提案。
キッチンの横に畳の小上がりスペースを設置。手前側の引き出しと奥側の下が収納になっています。
「1階がリトルミイのクロスになったから」と、2階もムーミンのクロスに。落ち着いたグレーでコーディネート。

気に入っているところは?

実際に暮らす私以上に、納屋が綺麗になったことを義姉が喜んでくれました。工事中も、大工さんといろいろな話をしてくれたようです。
将来、母屋と切り離せるように階段を新たに設置してもらったのですが、「階段がとても昇りやすい」と喜んでいます。また、畳スペースとの間仕切りの縦格子も「とても素敵」と気に入ったそうです。

折り返して設置することで傾斜を緩やかにして、昇り降りしやすさに配慮した階段。
解消が難しかった床の段差には、階段から続く緩やかな2段ステップを設けました。
畳の小上がりと居室の間仕切りは、通風・採光の機能性と、デザイン性を兼ね備えた縦格子に。

担当者スタッフより

リフォームアドバイザー 北村

受け継がれた古い納屋の再生をご依頼くださったO様。施主様はもちろん、慣れ親しんで来られたお兄様と姪御様のご家族の思いも受け止めながら、保存・改修に当たらせていただきました。増改築を繰り返した古い建物だったため、特に浴室を2階に上げるための補強対応など大変な面もありましたが、より快適に住み継ぎ、長く活用していただける建物として残すことができました。