長く商売を営む昔ながらの細長い商家を受け継いだS様。古い木造3階建ての建物は、事業の変遷に合わせて隣接する建物と併合したり、間仕切りや床を変えたりするなど、増改築を繰り返してきました。住居部分の2階、3階には長く物置になったままの部屋や使いづらいと感じていた部屋もあり、思い切って全体を整えることにしました。

増改築を繰り返した商家の住居部分をすっきり快適空間に
ご夫婦の写真

どんな要望を伝えましたか?

 これまで事業に合わせて部分的に手を入れることを繰り返してきたために、ちぐはぐな箇所が多く、全体的にすっきりとしませんでしたが、忙しいこともあって見ないふりをしてやり過ごしていました。しかしコロナ禍で少し時間のゆとりができたことと、自分たちが元気なうちに家を片付けておかなくてはという思いもあり、思い切ってリフォームすることにしました。
 息子にも相談して、トータテリフォームセンターに依頼することになり、担当の山口さんとコーディネーターの羽根さんに「とにかく全体的に見直して、すっきりとおしゃれな空間に変えたい」とお願いしました。

【BEFORE・AFTER図面】

広々として素敵な寝室になりましたね!

 2階は、雨漏りによる傷みが気になっていた寝室を見直すことにしました。間仕切りで分かれていた2部屋を一つにして、ホテルのように落ち着く空間に変えてもらいました。忙しく働いた後、ゆっくりくつろぐ時間に剥がれかかったクロスなどを目にすると、何となく暗~い気持ちになっていましたが、今は夜寝る時も朝起きた時もとても豊かな気持ちになります。ベッドからゆったりとテレビを眺めながら、「いい部屋になったね」と夫婦で話しています。

落ち着く空間にしたいとのご要望を受けて、ウォルナット調のフローリングやモノトーン系のアクセントクロス、ダークブルーのカーテンなどを取り入れました。
部屋をすっきりさせたいとの希望から、壁一面をガラス扉で隠せる大型のクローゼットに。ベッド正面の壁にはテレビを設置し、エコカラットと間接照明で演出しました。
水廻りのある一角は、ドアと統一感を持たせた縦格子でゾーニング。3世代でダンスの練習をする時に愛用されていた鏡を壁に取り付けました

3階は全面的にリフォームしました。

昔は住み込みの従業員さんの部屋だった3階の和室は、使わなくなってから3世代も前からの婚礼ダンス、着物、布団などを押し込んだ物置になっていて、いつかは片付けなくてはいけないと考えていました。リフォームを機に物を整理して、将来息子の家族が暮らせる空間に整えておくことにしました。前の状態のまま子どもたちに残すわけにはいかないと思っていたので、自分たちの世代で綺麗にしておくことができてほっとしています。

昔の商家ならではの長い空間。廊下を狭く感じさせていた押入れをなくして動線をすっきりと整理。床や壁も明るい色にしたことで、見違える空間になりました。
デッドスペースになる一角には、圧迫感のないオープンな収納棚を設けて収納力を補います。
物置になっていた18帖の和室を整理して洋室に。2人のお孫さんの部屋として将来間仕切りできるように、エアコンやクローゼットの位置に配慮しました。
息子さんの部屋だった個室は、息子さんご夫婦の寝室に使えるように壁、床、建具を一新。窓は全てペアガラスサッシに交換して、断熱、防音性能も向上しました。
3Fは息子さん夫婦のご希望を取り入れて、明るい北欧調のテイストでまとめました

リフォームしてみていかがですか?

ずっと気になっていた物の整理、部屋の改修が実現できて、ひと安心しました。雑誌で見るような部屋にまるごと変えたいという希望が叶い、見違えるような住まいになって、まだどこか夢心地です。綺麗になったことはもちろんですが、外の音も気にならなくなり、ぐっすり眠れて快適に過ごしています。中途半端に口出しするよりプロにお任せした方が安心できると思い、担当の山口さんやコーディネーターの羽根さんに提案をお願いしましたが、いろいろ配慮して素敵に仕上げていただき感謝です。

担当者スタッフより

リフォームアドバイザー 山口

歴史ある建物で、構造的にも思いも寄らないこともありましたが、お忙しいご家族がゆっくりくつろいでいただける空間にしたいとの思いで取り組ませていただきました。ご商売をされながらのリフォームで、いろいろご不便もおかけしましたが、受け継がれた建物を、より快適に過ごせる住まいとして次世代につなげることができて、関わらせていただいた者としてもほっとしています。